SANBOH TOWN

コラム

  1. トップ
  2. コラム
  3. 小規模事業者のための”未来を描く”事業計画のすすめ

小規模事業者のための”未来を描く”事業計画のすすめ

  • 事業継承

1.事業計画は夢を実現させる魔法の書!

みなさんは旅行に行く時、どうやって予定を立てますか?
どこに行くか決めて、どうやって行くか?を決めますよね。計画性をもっていなければ、渋滞に巻き込まれたり、泊まる宿がなかったり・・・。
ダイエットで考えると、「漠然とやせよう!と思っている人」と、「10キロ減を目標に食事を糖質カットにして、ウォーキングを毎日5kmして、と計画的にダイエットする人」とでは、どちらがダイエットに成功するか!?明らかですよね。

会社経営でも、同じことがいえます。漫然と日々同じ経営をしている会社と、計画をもって経営をしている会社とでは、小さな差の積み重ねが5年後10年後には大きな差になります。無計画旅行も楽しいかもしれませんし、ダイエットの失敗は笑い話かもしれませんが、社員やその家族をかかえる会社経営は、そうはいきません。

経営でも、会社の目指す姿を明確にし、それに向けてどのように向かうのか?を示すことで、目指すべき姿に近づける事ができます。また、経営者の思い描く未来像とそのロードマップを社内で共有することによって、社員とベクトルを合わせた仕事ができ、社長の思い描く未来像に近づきます!
「事業計画にかける時間ほど大切なものはない!」と言っても過言ではありません。

事業計画の目的は、「会社の目指す方向を明確にしてその未来像に近づけること!」です。A4一枚でも立派な事業計画書。「まずは作ってみる!」の精神で、はじめの一歩を踏み出してみましょう!

2.事業計画で未来を描くには!?

それでは、「夢を実現させる事業計画」の書き方を順に確認しましょう。

■未来像(ビジョン)を思い描く
こんな会社にしたい!とか、こんな仕事をしたい!とか、社長自身や社員がワクワクとする未来像を思い描きましょう。今の延長線上で考えず、思い切って社長の考える「理想の未来像」を描いてください。社長が未来を描けない会社では、社員は自分の未来を描くことができません。

会社に経営理念や社是などがある会社は、その理念に沿ったビジョンを描きましょう。

■現状分析(外部環境/自社の分析)
外部環境(自社の置かれている状況)と、自社の「現状」を把握することが、未来像に向かって何をするかの第一歩です。旅行でいうと、「いまどこにいるか?」を把握する作業ですので、ここは事業計画をつくる上でも、最も大切!と言えるほど重要な部分。しっかり外部環境と自社を見つめることで、チャンスのきっかけがみえてくるはずです。

  • 外部環境(お客さま/競合他社)の分析
    お客さま、競合他社を分析することで自社のおかれている状況を把握します。
    お客さまが求めているものは何か?お客さまの台所事情は?競合他社の動向は?
  • 自社の分析
    自社の強み、弱みをみつめなおしましょう。えっ、うちの会社に強みなんかないって!?声が聞こえてきそうですが、なければとっくに会社はつぶれていますし、今のお客さまはいないはず!お客様に聞いてみたり、アンケートをとることで自分では気づかない自社の強みをみつけるのも、ひとつの方法です。

■未来像への道のり(方針/計画)
未来像を思い描き、そして、現状の分析ができたら、現状と未来像にギャップがあるはずです。その現状を未来像に近づけるためのロードマップが、「方針/計画」です。具体例を交えて方針・計画の立て方をみてみましょう。

  • 方針(戦略/戦術)

    方針は、「どの市場に?」「誰に?」「何を?」「どのように?」などを明確にして、お客さまにどう喜んでいただくのか?競合他社とどう差別化をするのか?を示します。
    今の市場、商品、お客さまなどを、「変える」「捨てる」「絞る」「集中する」なども重要な戦略の一つです。中小企業は自社の弱みに目が行きがちですが、強みに目をやり、“強みをより磨く”ことを考えましょう。

    一例として、穴子丼のお店で考えてみましょう。
    現状は、最良の穴子と無添加のタレで自信のある商品を作っていますが、周囲の和食店などの競合他社との価格競争には勝てず、客数が減少傾向で利益のでない状態。

    そこで思い描いたビジョンは
    「世界中から食通の集まる行列のできる穴子丼屋」

    そして、ビジョンに近づけるために、近隣の競合他社と戦うのではなく、遠方からお客さまが集まるようなお店にする、ということで考えた方針がこれ。

    「お客さまがゆったりとした空間で、最良のアナゴと日本酒を楽しめるお店」

  • 計画

    計画では、ビジョン、方針(戦略/戦術)に沿って、より具体的な行動計画を立てます。

    穴子丼のお店の例ですと、
    ◎産地にこだわらず世界中から最も旬な穴子を仕入れ、自慢の炭火で加工
    ◎お客様がゆったりとした時間の流れを感じられる和の落ち着いた空間づくりへ改装
    ◎「世界中の食通に」というビジョン向けて、訪日外国人にも喜ばれるよう、日本酒マイスターの社員の育成と、日本中から穴子に合う日本酒を集める。

    と、こんな具合に、「1.いつ」「2.誰が」「3.何を」やるのか!?を明確に決めて、あとはやるだけ、というように“具体的に”決めることが大切です。

3.計画を成果に結びつけるには!?

事業計画は立てただけでは絵に描いた餅。計画を成果に結びつけるポイントを確認します。

■計画に実行力を!〜数値計画/スケジュール〜
描いた未来像を実現させるのは、ただ一つ、「実行」です。“成果=計画×実行力” です。
計画を絵に描いた餅にしないために、下記の二点をしっかりと決め、それに向けて実行しましょう。
① 販売数量、粗利などの目標数値の設定
② 方針、計画や目標に定めたことを年間スケジュールなどに落とし込み

■作っただけで終わらない!「成果」を上げるために
計画を立ててもなかなか予定通りにはいかないもの。
大切なのは Plan計画 Do実行 Check確認 Action改善 のサイクルです。

① 計画に対して実績がどうなっているか「Check」。月次決算や管理会計、販売管理など。
② 予定通りでなければ、どうすればそれを取り返すことができるか?「ActinPlan」を立てて実行。

Checkには、計画と実績(販売数量/粗利など)の差異の把握が必要です。また、実績をスピーディーかつ手間なく把握するには、販売ソフトなどのITの導入も不可欠です。ちょうど平成29年度補正予算でIT導入補助金の実施が決定されましたので、今はCheckの仕組みをつくるいいチャンスです。

社長が自社に向き合い、未来を考え、社員と共有することは、とても重要です!とにかく一度、事業計画を作って、それを毎年バージョンアップし続けましょう。5年10年と継続することで、きっとあなたの会社の未来が変わっているはずです!!

【参考:IT導入補助金の概要】
 ◎ 中小企業の生産性向上を目的としたITの導入支援
 ◎ ITツールを導入する事業者に対してその費用の1/2を補助(上限50万円)
 ◎ ITツール導入後の事業計画(生産性向上計画)の提出が必要

経営に役立つ情報やノウハウを公開中

はらの税理士事務所(事業計画、管理会計、月次決算で経営サポート)
代表 税理士 原野大輔

2008年の創業から、中小企業を元気にする会計事務所!を目指して、事業計画、管理会計、月次決算などを通じて中小企業の経営サポート、改善に取り組む。

はらの税理士事務所
〒651-0084
神戸市中央区磯辺通4丁目2番8号 3F
TEL:078-291-6797
URL:http://www.tax-harano.com/

SANBOH 販売管理